目次です
建物付属設備、構築物の減価償却の改正 2015/12/24
年末調整⇒扶養の範囲で働く従業員さんばかりならエクセルでしてもいいかも 2015/12/11
マイナンバー通知書が来はじめています 2015/11/18
2016年1月から利子割が無くなります 2015/12/2
ETAXソフトのすすめ 地味ながら便利な機能 2015/11/13
扶養控除届出書のマイナンバー 2015/11/12
生命保険控除証明書など 今年はコピーしてリストアップ!! 2015/11/8
11月の税務です 2015/11/4
建物付属設備、構築物の減価償却の改正
平成28年の税制改正大綱で、覚えておこうという項目のうち、忘れそうだなと思ったのがこちらです。
平成28年4月1日以降に取得をする建物付属設備、構築物について減価償却の定率法を廃止するというもの。
やぐらも構築物です。
〇減価償却とは 減価償却とは減価償却資産を対応年数に応じて少しずつ費用にしていくことを言います。
減価償却資産とは、原則として10万円をこえる耐久性のある資産で時の経過とともに価値が減少するもの(棚卸資産は除きます)。 建物、建物付属設備、構築物、器具備品などがあたります。
また、定率法とは減価償却の残存価額に一定の割合を掛けて減価償却する方法です。
毎年同じ金額が減価償却費となる定額法と違い、残存価額の大きい新しい間にたくさん減価償却ができます。
法人の場合は特別な届け出をしない限り減価償却方法は定率法、個人の場合は同じく届けをしない限り定額法となります。
〇今回の改正
このうち建物は定率法が廃止されて使えなかったのですがそれに建物付属設備、構築物も入るということです。
建物付属設備は、給排水設備、電気設備などです。
〇定率法のメリット
定率法は、設備投資をした年に減価償費を多く計上できるのでお金を設備に吐き出したときに税金が少なくて済むというメリットがあります。
今回建物付属設備、構築物などに定率法が使えなくなったので、
例えば賃貸物件に新店舗を出した場合、空調設備や水回り、電気工事などに定率法が使えません。
新規出店や、大規模改装がある場合にこれから気を付けなければなりません。
とりわけ法人の場合、出店の期は「減価償却が大きいからさほど税金が出ないだろう」思いがちです。
しかし、これからは違います。
〇かつては建物も定率法が使えたのですが。。。
かつては建物も(平成10年3月31日まで)定率法が使えました。償却期間の長い鉄筋コンクリートのマンションなどもかなり大きな減価償却費が出たのです。
その時も、数年後に誤って新しい建物を定率法で償却して訂正を求められることがありました。
今度の改正も28年中より数年後慣れるまでが大変です。気を付けて処理したいと思います。
年末調整⇒扶養の範囲で働く従業員さんばかりならエクセルでしてもいいかも 2015/12/11
12月の半ばに入り、年末調整の時期です。
今年はマイナンバーで年末調整もばたばたしていますが、
今年の年末調整に関してはマイナンバーを役所に提出しなくてもいいのです。
年末調整時期に、税金ゼロの従業員さんばかりの事業主さんにはエクセルだけで管理する方法もありますよと伝えています。
税金ゼロの方の多くは、給与合計を103万円以下にされています。
支払金額には 支払った金額
給与取得控除後の金額には 支払 △ 65万円
所得控除の合計額は、生命保険などなければ 380,000
源泉所得税額 はゼロ
で大丈夫です。
所得税の計算も不要です。
エクセルのフォーマットは、
給与支払報告書 エクセルでとれる場合が多いです。
私がお勧めしているのが
お役所だし、安心だというのが理由なのですが。。。
フォーマットを頂いた後、支払者(一番下)に御社の住所などを書き、シートをコピーするといいでしょう。
従業員さんが少なく、全員扶養の範囲内という事業主さんには向いています。
2016年1月から利子割が無くなります 2015/12/2
2016年1月から、法人名義の預金から控除されていた利子割(預金額の5%)が無くなります。
もうすぐなのです!!
預金利息は、利息からあらかじめ、国税、地方税などが天引きされて通帳に入金されています。
☆個人の場合
預金利息の所得税を申告しなくとも、このあらかじめひかれた税金を納めて完結となります。
☆法人の場合
預金利息などから控除される国税等はあらかじめ法人税の支払いに充てられて、赤字で税金がかからない場合には還付されます。
利子割は、あらかじめ都道府県民税の支払いに充てられ、赤字で税金がかからない場合には還付されていました。
しかし、利子割は預金の5%に過ぎないので金額が少なく、赤字の場合にも還付をする人的な手間の方が多いのではないかと言われていました。
そこであらかじめ預金から控除するのをやめたのですね。
☆預金から控除される税金などの内訳です。
期間 |
平成27年12月末まで |
平成28年1月1日から |
預金利息から
徴収される
税金等
|
国税 15%
復興特別税 0.315%
地方税(利子割) 5%
|
国税 15%
復興特別税 0.315%
|
☆法人の方は、預金利息が入金されると27年12月までの仕訳は
貸方 |
借方 |
詳細 |
預金 |
受取利息 |
|
法人税等 |
|
国税15% |
法人税等 |
|
復興特別税0.315% |
法人税等 |
|
利子割 5% |
☆28年1月1日から後は
貸方 |
借方 |
詳細 |
預金 |
受取利息 |
|
法人税等 |
|
国税15% |
法人税等 |
|
復興特別税0.315% |
入金額から控除前の受取利息、国税などを計算するには
例)利息が1000円入金された場合の計算は
15.315%引かれているので、
1-0.15315=0.84685 84.685%が入金されています。
受取利息の金額は(推測される額です。小数点の処理などでずれることもあります)
1000÷0.84685=1180(小数点切り捨て)
国税と復興特別税の合計は
1180×0.15315=180
うち、復興特別税は
180×0.315÷15.315=4(小数点四捨五入)
国税は
180-4=176
ということになります。
マイナンバー通知書が来はじめています
いつまでたっても来ないと思っていたマイナンバーの通知書、
私の関与先様の第一号は法人でした!!
通知書の配布は実際遅れているようですね。新聞によると1割ほどとか。
「保管をどうしましょうか」
との問い合わせがありましたが、
まず、厳重に保管すべきところは法人、個人変わりませんが、個人情報として熱い保護をより受けるのは個人のマイナンバーです。
法人のナンバーはインターネットで公表されますので、個人ほど神経質になられなくても大丈夫ですよとお答えしました。
管理する方を決めて紛失盗難に注意して保管ください。
キャビネットにカギをかけるタイプのものを用意していただけるといいでしょう。
また、本社などネットで公表されますので、本社を自宅と分けるなど早めに対応してくださいね。
会社の実印と同じぐらいの扱いと考えていただけるといかがでしょう。
ETAXソフトのすすめ 地味ながら便利な機能 2015/11/13
今年も残り少なくなってきました。
そろそろ個人事業者の方は確定申告が気になってきたのではないかと思います。
ETAXソフトってどうなの⁉⁉
今更感がありますが、ETAXソフトの便利な機能があります。
ETAXソフトといえば国税庁が提供する無料の申告、申請のソフトです。
無料ということで使いにくい面もあり、税理士の間では、
ソフト会社の有料の電子申告ソフトを使い、全く使っていないという方もおられます。
個人の確定申告書は国税庁HPで使う方が操作性もいいかもしれません。
かくいう私は変更届などの申請に使うのが主で申告書はやはり有料のものを使っています。
しかし、ETAXソフトの便利な機能ってあるんです。
履歴が出ます!! 変更届などの管理に使える!!
ETAXソフトの一番便利なのは、履歴がきっちり残ることでしょう。
変更届は何を税務署に出したのか一目瞭然なのです。
個人で確定申告書を作っておられるなら届け出はETAXソフトを使えばいつ何を税務署に提出したかすっきりわかります。
ETAXソフトの作成画面のボタンを押すとこのような画面が出ます。
①左端にタイトルが出ます。私は日付順に並ぶように日付を最初に入れています。
②税目が出ます、税目ごとの並べ替えも出ます。
③ タイトルの端に何の届かも書くと便利です。
④作成中か、送信完了かもわかります。
履歴を押さえておくべき場面
消費税関係
消費税の簡易課税の選択をした場合、届をいつしたのか、(簡易課税は2年は続けなければならないので)、いつから本則課税に戻せるかなど。こちらを見て判断できます。
源泉所得税
納期の特例
(
源泉徴収した所得税及び復興特別所得税は、原則として、給与などを実際に支払った月の翌月10日までに国に納めなければなりませんが、給与の支給人員が常時9人以下の源泉所得税支払義務者は、源泉徴収した所得税及び復興特別所得税を、半年分まとめて納めることができる特例があります。
私もかつては関与先様の届の履歴を紙で作っていましたが、今はこちらの画面で確認します。直近の2,3年であれば消えません。
ダイレクト納付にも対応
ETAXソフトで源泉所得税などの納付書を提出した後はダイレクト納付もできます。
いかがでしょか、ETAXソフトは少し敷居が高そうですが、履歴がWEB上に残り、検索もできるというのは大変魅力的です。
住基カードの問題
とはいえ、住基カードを用意するのは面倒という方もおられるでしょう。
マイナンバーの通知書がそろそろ来るはずなのですが、マイナンバーのカードを作ればこのカードで電子申告ができるようになる予定です。
カードリーダーを買わなければならないのは変わらないですが、ご一考の価値はあるように思います。
また、会計ソフトからETAXソフトにデータをエクスポートできます。こちらについては今一度書かしていただきます。
扶養控除届出書のマイナンバー 2015/11/12
平成27年中に従業員さんに提出してもらう扶養控除届出書
早いもので11月も10日を過ぎ、年末調整の資料が税務署から届いたかと思います。
今年の扶養控除届出書は早くもマイナンバーを書く欄があります。
会社、本人、家族のマイナンバーの欄があります
「えええ書かなきゃいけないの(´;ω;`)」と思われた方もおられるのではないでしょうか。
大丈夫です。役所にマイナンバーを記載して提出するのは平成28年1月1日からです。
その他、まだマイナンバーの通知が来ていない、従業員さんにマイナンバー提出を拒否されたという場合も本年中は記載しなくてもいいのです。
ただ、来年の今頃にマイナンバーを集めるのは大変なので
今年のうちにナンバーは空欄でも扶養控除届出書を出してもらい、後付けでマイナンバーを提示してもらうのがお勧めです。
国税庁のFAQが先日新しくなりました。こういう場合はどうかという事例について回答がされています。ご覧になってください。
それでは、28年以降マイナンバーの収集ははどうすればいいのか
こちらについてですが、来年以降は通知が来ていないパターンはあまりないかと思います。
問題は提示を拒否された場合ですね。
提示拒否については、一筆 マイナンバー提示を拒否するという文書を従業員さんに添えてもらうのがいいでしょう。
本人が記入する扶養控除届出書の回収の時に一緒に書いてもらうとスムーズかとおもいます。